また この季節がめぐって来た
どっどど どどうど どどうど どどう
ああまいりんごも吹きとばせ
すっぱいりんごも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
風の又三郎の冒頭の文章
又三郎は 九月一日 谷川の岸の小さな学校に
風のようにあらわれ そして 去っていく
小学生のとき この本に出会った私は
たちまち 魅了された
何度 読み返したことだろう
眼を閉じると 髪はさわさわと波立ち
胸は どきどきと 高鳴った
たかい空 風のにおいに 秋の訪れを感じた
いつまで 暑さがつづくのか
空を見上げても 又三郎は まだ やって来ない
だが本だけは 本棚の中に しっかりと
存在を 示している
0 件のコメント:
コメントを投稿